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2004年4月27日 小説
蹴りたい背中に続きこれも読んでみた。
うん。確かにこっちの方が全然面白い。
テーマ的には似たようなこと書いてるのかなぁ。

”空白”を恐れる余り、皆と同調し合い
無駄ともいえるお喋りによって、現実の自分を隠してる
自分の個性ってなんなんだろう?

意味があるのかないのかはっきりとしない
同じような毎日の中で、全てを捨てて新しい世界へ行って見よう!
で、その先には何が残るの?

無駄と思ってた毎日も、それは考えすぎた結果であって
実はそんなに無駄じゃなかったりするんだよね。

おれみたいな活字アレルギーの人もすんなり読める本だと思う。
ただすっごい短いけど。
「泣きながら一気に読みました」by 柴咲コウ
に騙されて読んだ作品。全く泣けなかった・・。

情景描写がとても綺麗だった。
恋愛も純粋でほのぼの。いい感じ。悪く言えば子供向け。
ただ最初「彼女居なくなって・・」的な喪失感から始まるから
最後まで気分が悪かったんだよなぁ・・。

「大切な人を無くすこと」について考えさせられる一冊。

大切な人が居なくなるって、とても辛いことなのに
時間が経つにつれ、記憶をも風化させ・・
あれは夢だったじゃないかって思わせてしまう。

だから人は、想いを物に託して残しておこうとする。
それが浜辺で拾った石であったり、ガラスであったり、彼女の・・・であったり。
それを捨てることは、とても大きな心情の変化があるんだと思う。
ラストシーンでの主人公にはどんな思いがあったんだろう?
例えそれが物として手元に残って無くても・・
心の中でいつまでも生き続けてるんだよね。
KAI

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